
こんにちは、F.E.Lです。
「始まりへの距離」を聴いていただいた方、ありがとうございます!
この記事では、「始まりへの距離」の制作過程などについて書いていきます。
今回は、歌声合成ソフトの導入、アニメ調のジャケット、動画制作など、自分にとって新しい試みも幾つかありましたので、そのあたりにも触れていければと思います。
なお、つい熱が入ってしまい、やや長めの文章になってしまったので、2回に分けて掲載します。
第1回目は、テーマ、背景、メロディ、イラスト、動画、について書いていきます。(多いな)
テーマ
「始まりへの距離」は、高校生くらいの女の子を主役とした楽曲です。無自覚だった自身の恋愛感情に気づいて、相手にアプローチするまでの過程の「心の揺れ」をテーマにしています。
さらに「心の揺れ」について、2種類に分けて考えました。
「相手に近づきたいけど、なぜか浮き足だってしまうので、少し距離を保ちたい」とか「相手は自分の事をどう思っているのか気になる」というような、【対相手】のもの。
もう一つは、
「うまく理解できないけど、漠然とした自分自身の気持ちの変化」とか「気持ちが整理できた後の、景色の見え方の変わり様」といった、【対自分】のもの。
恋愛によってこの心の揺れのどちらの要素が強いのかが変わってくるかもしれませんし、
初恋とかだと、この2種の心の揺れが同時に何度も押し寄せてくる事になるのかもしれません。
今回の物語の主人公は、もう恋愛のことしか朝から晩まで考えずにはいられない・・、そんな状況になっているのかもしれません。青春ですね。
(冷静に分析すると、すっごい他人事みたいな文章になってしまう・・!)
こういう「形がなく説明がしづらいけど、とても尊いと感じたもの」を、無性に表現したくなりまして、楽曲制作に取り組んでいきました。
改めて振り返ってみると、サウンドやジャケットは爽やかで明るめのテイストですが、テーマとしては内面的、精神的な色の強いものになったなと思いました。
背景
前作(Sleipnir)を制作した後、当時の自分の力を出し尽くした私は、しばし作曲を休憩していました。
暇すぎて気分転換に、漫画やアニメを見るようになりました。しばらく音楽から離れて、他の作品から刺激を受けたり、感動を得たりして過ごしました。これが積み重なり、やがて「アニメや漫画のような世界観の、青春をテーマにした曲を作りたい!」という思いがふつふつと湧きあがってきました。
・・平たくいうと、充電期間を経て創作意欲が復活しました。(雑)
少し話が逸れますが、今回、断続的な形で、かつ、新しい試みも色々やりながら取り組んだため、リリースまでおよそ一年半かかってしまいました。一曲に対して超絶遅いペースで制作が進行する中、モチベーションを維持できたのは、触れてきた創作物が与え続けてくれるエネルギーのお陰でした。
創作物は、誰かに元気や癒しを与え続けてくれる存在になりうる・・ということを身をもって思い知らされました。素敵。
メロディ
テーマを考え始めた矢先に、たまたまSynthesizer V(当時は、お試し版の京町セイカ)を試す機会がありました。今までこの類いのソフトを使ってこなかった事もあって、イメージしたメロディがすぐに歌声として目の前に具体化される体験は衝撃でした。
夜中に1人で静かに、ハイテンションになってたのを今でも覚えています。(危ないオッサン)
そこで何気なく打ち込んだメロディが、始まりへの距離のサビになりました。
「新しいこの気持ち伝えたい、今はまだ言えないけど」という歌詞もその時出てきた言葉です。
テンポやサウンドの方向性、テーマも一気に決定づけてくれる、重要なフレーズとなりました。
ちなみに、告知画像には、この思い入れのある歌詞を引用しました↓

イラスト
実は今回、歌声合成ソフトを使っていく中で、漠然とした「実体の無さ」みたいなものを感じていました。
楽曲によっては、特に気にならないかもしれませんし、むしろ、掴みどころのない浮遊感がむしろ良い効果をもたらすこともあるかも、と思います。(というか気にしているのは、自分だけかも?)
「始まりへの距離」が目指す世界観では、この「実体の無さ」感は念の為、解消しておきたいと思いました。
初音ミクなど、キャラクターが印象付いたものは、こういう実体のなさはあまり感じなかったので、
楽曲の主人公となる女の子のイラストを使ったジャケットにしようと思い立ちました。
(Synthesizer V Maiには、イメージとなる公式のイラストはありません)
そして、音楽はもちろん、イラストまで手広く作れる、しめじる先生に白羽の矢が立ちます。
もう、全力で頼りました(笑)
楽曲のデモ音源、テーマ/世界観/主人公像の説明を伝えた後は、しめじる先生にお任せでした。
途中、複数案の候補を示してもらって、コンセプトとの合致を確認しながら進めていきました。
最終的に、元気で明るい印象の、赤いスカートのアクセントが効いた、かわいい女の子のイラストに仕上げてもらいました。
絵が上がってきた時は、しばらく叫んでました、1人で。(危ないオッサンその2)
しめじる先生、どうもありがとう!
動画
元々は、ジャケットの絵を背景に、歌詞をテロップで出すといったシンプルな動画を用意するつもりでいました。
が、ジャケットのイラストの完成により、ものすごく勢いがつきました。
同時に「今の自分にとって納得のいく曲ができて、最高のイラストまで用意してもらった。このタイミングを逃すと、人生でもうなかなか動画に挑むチャンスはないのでは?!」そんな焦りも背中を押し、動画制作に挑戦しました。
超手探りでした。しかしモチベーションだけは持続していたので、色んなボカロ動画や、動画の作り方動画などを参考にしながら、完成までなんとか押し切りました。
9割9分はイラストや素材に助けられましたが、ひとまずは素人なりに、形にできたと思っています。
時間はかかりましたが、動画制作が進むたびに世界観がより鮮やかに、どんどん具体化されていく事にワクワクしました。
また、「音の可視化」という観点でも、とても楽しめました。映像があると、音の速度やニュアンスがより強化されて、音自体の表現の強度や幅が上がりますね!
動画はこちら↓
ニコ動にもあります!↓
次回、「始まりへの距離」メイキング2 ~サウンド編~ は、
9/20(金)夜公開予定です!
To be continued…